怪奇大作戦 第21話「美女と花粉」 [怪奇大作戦]

◆・第21話「美女と花粉」

監督 長野卓 脚本 石堂淑郎  特撮 的場徹

出演  岸田森 勝呂誉 松山省二 原保美 小橋玲子 小林昭二
ゲスト出演  田島和子 大山信子 矢田稔

◆・ストーリー

 喫茶店で全身の皮膚が真っ黒に変色して女性が死んだ。
使用済みの「オシボリ」から、有機体の粉のような物質が見つかる。
会員制のクラブで第二の事件が起こり、また犠牲者が出るが、いずれもマニキュア
をしていた事が判明する。容疑者は3人の女性に絞られて尾行調査が開始されるのだが、
さおり(小橋玲子)は、屋上に熱帯植物園を持っている美女が怪しいとにらんだ。


◆・レビュー

 この事件は、おしぼりとマニキュアが事件の謎を解くキーである。
美しく見せる為のマニキュアと水分に反応する毒とおしぼりのマッチングだ。

 美しすぎた為に他の女性に嫉妬されて胸に流酸を浴びせられて、胸にヤケドを
負わされた不運な女性が、火傷のあとが原因で結婚を諦めて、今度は自分が
加害者になって犯行に走るという悲しい物語である。特別な美しさというのは時と
して周囲の妬みや反感の対象となる事を教えてくれるが、確かにそのような現実は
ある。
 
 犯人(田島和子)は、美人で背が高く手足が長くてスタイルが良い。
自分にない物を持っていると他の女性からは妬みと反感の対象になるのか。
なにか、女性特有の恐ろしさを感じる。
 最期は悲劇で終わるのだが、美人が悲惨な死で幕を閉じるのは、美しさ=幸福
という図式にはならないという、人が授けられた運命の不思議さを感じるのだ。

 それにしてもSRIのメンバーの尾行の下手さ加減は何とかならないものか。
野村(松山省二)は、どうみても変質者か、ひったくり犯にしか見えないし
さおりの赤いベレー帽とコート姿は目立ちすぎて、尾行を行うのに全く不適当な
衣装だ。二人とも下手を通り越して素人並みである。

 第二の犯行現場となったクラブに居た男連中は実に気持ち悪い。
薄化粧した顔は、まるで出来損ないのオカマみたいだ。男も化粧する時代といっても
女性のような化粧方法ではなく、男性向けとして適切な化粧方法が考案されるべきで、
そういう点では、2010年の現在、このような気色悪い方向に進展しないで本当に
良かったと思う。

★・点数 85点
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