ウルトラQ・第15話「カネゴンの繭」 [ウルトラQ]

第15話「カネゴンの繭」

監督 中川晴之助 脚本 山田正弘 特殊技術 的場徹

ゲスト出演 渡辺文雄 辻沢敏 浜田寅彦 野村昭子 二瓶正也
        牧よし子 東美江 中島洋 

◆・ストーリー

 お金が大好きな「加根田金男」少年は皆の遊び場になっているガラクタ置き場で、
振るとコインの音がする不思議な繭を拾う。
繭は巨大化し中に落ちた金男は、一晩経つと「カネゴン」になっていた。
コインを食べないと死んでしまうカネゴンと、助けようとする仲間の子供達の幼い努力が
実を結び元の人間に戻るが、帰宅すると、今度は家の中が意外な展開になっていた。

◆・レビュー

 この回もまたメルヘンである。カネゴンのコミカルな仕草とキャラクターが愉快で
、ガラモンと並びウルトラQを代表する人気怪獣である。面白いのが、両親によって
「カネゴン」という怪獣が空想のものではなく、既存の生き物であるかのように
、容姿や特徴などが詳細に語られている事だ。
 カネゴンは動きがコミカルで可愛いし、巨大化して暴れないから、友達にすると
面白いかもしれないが。コインを食べるのが致命的な難点だと思う。
「金の掛かる友達だ」
カネゴンから人間に戻る為の条件と手段はマンガチックで、戻り方の着想には
意外性があってダイナミックな物を感じる。

 ガキ大将が居てガラクタ置き場が自分達の基地という光景は60年代の子供たち
の遊び方を彷彿させるものである。懐かしさを感じる人も居るだろう。

 豪華なキャスティングでコミカルなドタバタ劇を演じているのだが、真面目なのか
ふざけているのか判らない遊び心に満ちた内容だ。大島渚作品で、いつもシリアスな
役を演じる「渡辺文雄」がヒゲオヤジ役で、ウルトラマンで科学特捜隊隊員だった
「二瓶正也」が子分、両親役が時代劇の悪役でお馴染みの「浜田寅彦」と名脇役の
「野村昭子」と、このメンバーの組み合わせによるドタバタ劇は他の番組では見られ
ないと思う。そういう意味では貴重な物といえよう。

 
◆・点数85点
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