ウルトラマン 「第13話 オイルSOS」 [ウルトラマン]

◆・第13話 オイルSOS

監督 円谷一  脚本 金城哲夫  特撮 高野宏一

出演 ムラマツキャップ(小林昭二) ハヤタ(黒部進) アラシ(石井伊吉)
    イデ(二瓶正也) フジ(桜井浩子) 星野少年(津沢彰秀)

ゲスト出演  平田昭彦  梅津栄  近衛敏明 宮川洋一  生井健夫  

油獣ベスター

◆・ストーリー

 中近東で原因不明の油田やタンカーが襲撃される事件が続発していたが、
とうとう東京湾でも事件が起こり、犯人は油を食べる怪獣だった事が判明。
科特隊は、原油を体内に蓄積している怪獣の特性を考慮して、湾外で退治する
作戦を実行するが、イデの発射したミサイルが怪獣の体内の原油に発火、
湾内とコンビナートは大火災に見舞われてしまう。

◆・レビュー

 シナリオ段階でメチャクチャ、支離滅裂と言う点を指摘したい。
脚本を書いた金城哲夫にはエネルギー資源や海外貿易などの常識が全くないのだろうか?
東京湾内には大小多数の船舶が往来しており、石油を備蓄しているタンクもあるのだから、
わざわざ岸壁を走っているタンクローリーを襲うよりも前に、狙うべき「エサ」「御馳走」が
ワンサカあるのだ。

 そもそも、オイルを食べる怪獣が、なぜ、わざわざ、極東の日本まで来るのだろうか?
事件の第一報が、中近東で原因不明の油田やタンカーの爆発事故が起きた事になっている。
中近東の油田地帯、湾岸諸国周辺に居座り続けた方が理に叶ってる。
陸に上がらずとも次々とタンカーが来るのだから、まさに入れ食い状態。
1歩譲っても、マラッカ海峡で待ち伏せしても良い。しかも中東にはウルトラマンも居ない。

 その、オイルを食べる怪獣が、石油が豊富にある地域から希薄な地域に向けて、石油を
輸出している国から、輸入している国に移動するのだろうか。もし日本に来る場合でも、
途中に、インドネシアやブルネイに向かうのが道理ではないか。

 今回、ウルトラマンは怪獣退治よりも消化活動の方がメインになっている。
しかもあの大火災を、たったの3分以内で消し去ってしまうのだ。指先から噴き出す消火液は、
一体どこに蓄積してあるのだろうかと思うが、山火事や都市部での大火災の時には十分に
有効である。ウルトラマンが中東へ出張に行ったという設定にするべきだった。

 かつて新東宝で、悪役なのに全然怖くなかった「近衛敏明」が製油所の所長の役で出演
しているが、こういう役柄の方が相応しいように思う。また「梅津栄」が酔っ払った港湾労働者
で、ベスターを発見する役で出演している。

★・点数0点

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