ウルトラマン 第37話 「小さな英雄」 [ウルトラマン]

◆・第37話 小さな英雄

監督 満田  脚本 金城哲夫  特撮 有川貞昌

出演 ムラマツキャップ(小林昭二) ハヤタ(黒部進) アラシ(石井伊吉)
    イデ(二瓶正也) フジ(桜井浩子)

ゲスト出演 浅野進治郎 金井大 中山豊 鈴木和夫 近藤美智子 毛利幸子

怪獣酋長 ジェロニモン 彗星怪獣ドラコ 地底怪獣テレスドン
友好珍獣ピグモン

◆・ストーリー

 真昼間、銀座のど真ん中のデパートにピグモンが現れた。
出動した科特隊メンバーにピグモンは何かを訴えている。
イルカの言葉を解析した権田博士によって怪獣語を翻訳する事に成功した。
それによると超能力を持った怪獣ジェロニモンが、60匹以上の怪獣を蘇らせて、
科特隊とウルトラマンに復讐するために総攻撃をかけてくるという内容だった。
しかも攻撃開始は5時間後だという。


◆・レビュー

 まず疑問に思うのは、いくら小さくても怪獣のピグモンが、一体どうすれば誰にも
気づかれずに銀座のデパートの中の売り場まで辿りつけるのかという事だ。
銀座の街を歩いているだけでも眼につくのに、デパートの中にまで入るなど不可能といえよう。
言語を翻訳するという設定も相当に無理がある。イルカと怪獣との間の言語に共通する物が
あるのだろうか。イルカって哺乳類よりも爬虫類~怪獣に近い生物に分類されているとは
思えないのだが、ここでまたもや「妄想科学ドラマ」の世界が展開される。ウルトラマンの
高い評価の一つである「緻密なシナリオ」という評価が実にいい加減な物だと改めて証明
されたわけで、脚本担当の金城哲夫の常識が疑われるのだ。

 イデが「怪獣はいつもウルトラマンがやっつけてくれる」と科特隊の存在意義に悩むのだが、
科特隊の力、特にイデが発明した新兵器で退治した怪獣も居るのだから、悩んだり自己嫌悪
に陥る必要は全くない。にも関わらずに悩み落ち込むようでは、イデは、深刻な「うつ病」に
掛かっている疑いが濃厚なので検査と通院、投薬と静養が必要と思われる。
過酷な任務の連続で隊員の中には精神的なケアーが必要になってしまった者が出てきた
という事なのか。
 
 ピグモンの出現する過程だけでも荒唐無稽だが、そもそも人間の味方や友好的な怪獣
という設定と発想が、完全に狂っている事を指摘しておく。

★・点数・10点
nice!(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。