恐怖劇場アンバランス 第12話「墓場から呪いの手」 [恐怖劇場アンバランス]

◆・第12話「墓場から呪いの手」

監督 満田かずほ  脚本 若槻文三
出演 山本耕一  松本留美  入川保則 牧紀子 渚健二 上田忠好

◆・ストーリー

 桑田(山本耕一)は不正経理の発覚から逃れる為に、秘密を知っている久美(牧紀子)に
結婚を餌に近付き利用していたが、捨てようとして話がこじれた為に殺し、自分の部屋の
バスルームでバラバラに切断して梱包し、あちこちに分散して捨ててしまう。
 しかし、その直後から次々と不気味な現象が起こる。捨てたはずの死体の一部が戻って
来るのだ。死んだはずの久美の手が一つずつ集めていたのだ。桑田は行方不明扱いと
なった姉を訪ねて現れた久美の妹(松本留美)も殺そうとするが、手によって復讐される。


◆・レビュー
 
 男女絡みの恐怖物というと、制作当時は、このような男女関係の別れ話がこじれるという
パターンが一般的だったのだろうか。殺されたり、捨てられて自殺した女性が全員、その都度、
恨み辛みを持って死んで行き、やがて幽霊になって復讐に出てきたら、それこそ、世の中
大変な事になっているだろう。

 腕だけで、バラバラにされた自分の身体の部分を回収していたら、相当な時間が必要だと
思うし、桑田を怖がらせる過程で、電話の受話器や、シャワー室の蛇口を操作するなど、
不自然な出来事と思えるが、実体化してはいても霊魂のなせる技だから可能となったと解釈
してストーリーを楽しめば良いのだろうか。
 そもそも、自分の不正行為の秘密を知られてしまった以上、逃げられないと覚悟を決めざるを
得ないのだ。しかも、結婚を餌にして監視下に置きコントロールしていたのだから、自分の安全と
リスクを天秤に掛けて、不本意であっても妥協するべきだった。あるいは弱みを握るとか共犯者
に仕立て上げてしまい、策略を巡らせるのも一つの方法だったと思う。
 
 基本的に、自分の弱みを握っている女性を捨てよう等と考えたのが間違っていたわけで、
自分がおかれた状況を理解出来てなかったバカ男の自滅物語である。

 この回では、故入川保則が刑事役で出演している。
数々の刑事ドラマやサスペンス作品で貴重な脇役として活躍されて、末期ガンに冒されながら
堂々と勇気ある活動と社会貢献を行いつつ逝去された入川保則さんに敬意を表すると同時に
、ご冥福を祈ります。

★・点数・70点

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