エコエコアザラク TV版 第6話 「魔性の園」 THE EVIL [エコエコアザラク]

第6話「魔性の園」 THE EVIL

 監督  上野勝仁   脚本 古庄淳

出演 佐伯日菜子  勇静華  谷口あゆみ  川村千里
    遠城啓輔   伊藤大輝

◆・ストーリー

 アイドルタレントの「神谷愛美」(谷口あゆみ)は、ライバルの「松本ゆきの」(川村千里)
に、サイコホラー作品「魔性の園」主役の座を奪われて面白くない。
 しかし、順調にヒロインへの階段を上っていた、その「ゆきの」が入浴中に猟奇的な
殺され方をする。ヒロインの代役を手に入れた「愛美」の喜びもつかの間、彼女もまた、
同様の殺され方で無残な最期を遂げる。
主役が続いて猟奇的な死に方をする事で「魔性の園」は、呪われた作品のように思われる
が、その猟奇的な死に様の原因は、何者かが「黒魔術」を使っていた為だった。
 占いを通じて偶然出会った芸能プロダクションのマネジャー(遠城啓輔)に目を付けられた
ミサも巻き添えになるが、事件は意外な展開と結末を迎える。


◆・レビュー
 
 表面上は仲好しに見えるアイドルタレントだが、実際には憎しみと嫉妬とライバル心の
塊であり、蔭では火花が散っているのだ。
「愛美」と「ゆきの」それに付き人の「大塚優子」(勇静華)を交えた3人のヒロイン⇒スターを
目指す醜い争いの物語である。3人の若い女優&予備軍が、嫉妬とライバル心に満ちた
同年代の若手アイドルタレントが取りそうな行動に言動、それに、心の動きなどを見事に
自然な振る舞いで表現している。

 メディアの表面には現れない裏側の醜い現実、仲好しに見えるように振舞っているが、
本心では互いに良く思っていない≪見せかけの友情≫を取り繕い、こいつが居なくなれば
自分が浮かびヒロインの椅子を手に入れる事が出来るという思惑が渦巻く、執念と凄まじい
までの妬みと嫉妬の世界が展開されている。
 ライバルを蹴落としてヒロインの座を獲得する為なら、悪魔に魂を売っても構わない。
魔術が使えるなら呪い殺してやりたいという業界なのだ。性格の悪い愛美、腹黒い優子。
中学時代からの親友だった二人を、谷口あゆみと勇静華の二人が、喜怒哀楽を巧みに
演じ分ける姿は一見の価値がある。

 付き人の「優子」役の勇静華が一番奇麗だと思う。可愛らしさと同時に大人に
なりかかって色気づき心の奥底に秘めた野望を抱いた少女の雰囲気を良く出している。
取材陣に囲まれて喜色満面で周囲を見回す時の表情は、トップに上ったアイドルタレントの
願望が実現した嬉しさを上手く表現している。

 ミサがスカウトされる展開が愉快だが、それを完全に相手にしないミサの素っ気無い
態度が妙に大人びている。同年代の女子高生とは著しく異なる人生観と価値観が、
ここでも発揮されている。


★・点数100点

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