エコエコアザラク TV版 第13話「二年前」THE FAMILY [エコエコアザラク]

 第13話 「二年前」 THE FAMILY

監督 村松弘之  脚本 林民夫  脚本・監修 梶研吾  特殊メイク 原口智生

 佐伯日菜子   趙方豪  団治朗  榊原るみ
 植竹芳広    高松汀子 
 
◆・ストーリー

 ミサはうなされて目覚める。そして2年前の回想が始まる。
ミサと両親(団治朗・榊原るみ)の微笑ましい1日の始まりと夫婦喧嘩が演じられる中、
ひろし(植竹芳広)アキ子(高松汀子)2人のクラスメートが家に遊びに来る事になった。
会話の中で、ひろしがミサに好意を持っている事が判る。
 ミサのパパは魔術を見せてやろうといって、ひろしを消滅術で消してしまう。
ミサは怒るが、実はこの2人は、ミサの魔術を封印させる為に送り込まれた刺客だった。
両親はミサを守るために命がけで戦う。


◆・レビュー

 この回は、ミサの家庭内での両親とのやりとりを軸に、コメディータッチの展開から始まる。
「二年前」と言う題名通り、ミサの能力が開花していない段階の頃の話である。
 ミサの家庭環境の紹介と両親の悪魔との闘いから、ミサへの深い愛情を示す様子は、
一見たわいのないストーリーに見えるが、以降~ラストに向けた伏線と解釈できる。
ミサは、まだ自分の潜在的な力を知らないし、自由に魔術を行使できない段なのだ。
 友情や恋愛は魔術の力を消滅させる物であり、親友と思っていたクラスメートは、将来
脅威となるミサの魔術の力を封印させるために贈られた刺客であり、両親はすぐに正体を
見抜いていた。2年後に起こる死闘は、実はすでにこの時から始っていたのだ。

 ミサの一見落ち着いているが、常に冷めた表情と言動で接する背景が理解できるのでは
ないか。この回では、何故ミサが精神的に強い少女になったか、常に冷静に行動できて、
弱者以外に対しては、時として冷淡な態度や言動で接するのか、また、行く先々で友人を
作らないようにしてきたのか、等の背景が理解出来る。

 時系列で言うと、第5話、第7話、第9話よりも前の話であり、これらの回で取り上げられた
テーマで語られているように「人の弱さや寂しさに悪魔は浸けこんでくる」のだが、ミサ自身も
似たような境遇にいて、孤独、孤立、疎外の苦しい体験をしていた事が語られている。
一人で生きていく強さを「身に付けさせられた」のである。

 この話は、13話ではなくて、もっと終盤に持って行っても良かったのではなかろうか。
ゲスト出演に、オバサンになった榊原るみと中年で太った団時朗の登場である。
若い頃アイドルだった榊原ルミと、ウルトラシリーズでヒーローだった団時朗のコミカルな
やり取りが愉快だ。

★・点数・40点
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