エコエコアザラク TV版 第20話「仮面」 THE MASK [エコエコアザラク]

第20話「仮面」 THE MASK

監督 高橋 巖   脚本 七月鏡一

出演 佐伯日菜子 大鷹明良  中上ちか

◆・ストーリー

 画家の愛倉(大鷹明良)は、アトリエの火事で失明、1年前にカムバックしたが、
気味の悪い悪魔や怪物の絵ばかり描くようになっていた。24時間中、白い仮面を
付けており、「仮面画家」のあだ名がついていた。作風の変化は仮面の影響らしい。
仮面は「ピッグマンの面」と呼ばれ、中世の悪魔崇拝者が儀式に使ったもので、
大勢の生贄の血がしみこんだ呪われた仮面だった。ミサの一族は何百年に渡り、
仮面を封じこんでいたが、2年前に何者かに盗まれたままだった。



◆・レビュー

 仮面をつけると魔界の光景を見せるが、その代償として、人の命を縮める。
その光景は、人間の想像力、美の観念を超えた世界だという。
魔界に魅せられてしまい、人間が見てはいけない世界に取りつかれてしまった
一時の幻想を追い求めた哀れな男の虚しい物語である。幻想といっても豊幻境
ではなく悪夢である。

 仮面をミサに返す条件として愛倉は要求する。
「最後の作品としてミサを描きたい」 「ミサをモデルに官能美の絵を観てみたい。」
愛倉は言う「悪魔の力と神の祝福を持つ、究極の世界」だと。
 それを受け入れてミサは自らモデルとなるのだが、「セーラー服・ストッキング」と脱いでいく
。状況としてヌードになっていくようにも思えるが、全裸になったのだろうか?
それが気掛かりである。

 ミサのモデルの前には、秘書のナミ子(中上ちか)をモデルにした絵など、落書きに
等しいとまで言ってしまう。ナミ子にとっては、愛倉に尽くしているのに、これでは耐えがたい
屈辱であろう。その怒りと嫉妬は当然、ミサに向かう。
 
 激しく嫉妬する秘書の女性「宮本ナミ子」を「中上ちか」が好演している。
ひたむきな愛情と激しい感情である。恋は盲目である。気味の悪い妖怪のように描かれても
「やっと自分を観てくれた」喜びの大きさの前には、不満や疑問は浮かんでこない。
愛倉に絵を描かせてあげる為に若い女性を殺して仮面に血を吸わせていたのだ。
正常な神経と善悪の判断がつかなくなってしまっていたのだ。
 
★・点数 70点
nice!(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。