パラサイト・イヴ [医学]
パラサイト・イヴ
監督・落合正幸 脚本・君塚良一 原作 瀬名秀明 音楽 久石譲
出演 三上博史 葉月里緒菜 別所哲也 中嶋朋子
大村彩子 渡辺いっけい 大杉漣 三谷昇 河原崎賢三
万田久子 稲垣吾郎 佐伯伽耶
協力・つくば研究支援センター 中大 拓殖大学 丸山記念総合病院
新前橋病院 アドンス
◆・ストーリー
永島(三上博史)は、大学研究所でミトコンドリアの研究に励んでいたが、
結婚記念日に妻の聖美(葉月里緒菜)が交通事故で脳死状態となる。
茫然となる長島の前に、腎臓を移植の為に摘出して欲しいと、
コーディネーターの小田切(万田久子)と医師の吉住(別所哲也)が依頼してくる。
永島は肝臓も同時に摘出する事を条件にして応じる。
聖美の細胞を培養して復活させようとしていたのだ。
執念が実り、ついに聖美が復活したが、それはミトコンドリアが実体化したものであり、
驚愕の事実を永島に教える。聖美は生前からミトコンドリアEVEの支配下にあったのだ。
ミトコンドリアは自由に活動を始め、助手の朝倉(中嶋朋子)の身体を乗っ取り、
学会で真実と恐ろしい野望を人間達に語りかける。
◆・レビュー
冒頭の朝倉が小学生を対象にした科学教室の話の中の、カタツムリの体内の寄生虫の
例え話しが、その後の人間とミトコンドリアとの関係、そしてこれから起こる事件を示唆している。
人間といえども、自然界を構成している生物の一員に過ぎないのだ。
ミトコンドリアEVEは、学会の会場で、病院内で、妨害する人間の体内のミトコンドリアを
コントロールして発火、燃焼させる。まるでミトコンドリアに不可能はないようで、抵抗は
無意味に見えて来る。ある意味、「ボーグ」よりも恐ろしい存在なのだ。
万物の霊長と人間が勝手に信じているだけで、その人間の支配者であり、自由に
コントロールして、奴隷、家畜同然の地位にする事が可能な存在として、この作品では
扱われている。
永島と聖美、2人の出会いから、死亡から復活に向けた永島の行動まで、全てが
ミトコンドリアEVEによって仕組まれていた物だったのだが、最後には二人の「互いに信じあう心」
が作用して決着する事で、人間らしさを感じるシーンで、何かホッとする。
永島役の三上博史は、ミトコンドリアの研究者として優秀な人材であるが故に、
妻の聖美の死を受け入れられずに、復活に取りつかれてしまう、まるでマッドサイエンティストの
ような狂気と執着を見せるのだが、キチガイというよりは、妻の事しか考えられず周囲が
見えなくなってしまい、憔悴しつつも、ひたむきな姿を演じる姿は「予言」で見せたのと同様の
熱演が光る。
ミトコンドリアに身体を乗っ取られた朝倉が、上から目線で、人間達に向かって冷たく
語りかけるシーンは秀逸である。朝倉役を演じた中嶋朋子の目付き、顔の表情、話し方、
それまでの真面目な助手の演技から一転した怪演ともいえる演技は見事であり、
このシーンだけでも何か賞を与えたくなってくる。
今から18年前の1994年に、深夜、フジテレビで放送された「音楽旅行」の
番組ナビゲーターであり、テーマ曲「パヒュームを残せない」を歌っていた「佐伯伽耶」が、
ナース役で、4か所に登場している。聖美の入院直後のベッドの整理。脳死状態の診察。
父の見舞い。死亡確認の場の4シーンである。
セリフは「はい」のたった一言だが、ファンにとっては貴重な映像である。
★・点数 60点
監督・落合正幸 脚本・君塚良一 原作 瀬名秀明 音楽 久石譲
出演 三上博史 葉月里緒菜 別所哲也 中嶋朋子
大村彩子 渡辺いっけい 大杉漣 三谷昇 河原崎賢三
万田久子 稲垣吾郎 佐伯伽耶
協力・つくば研究支援センター 中大 拓殖大学 丸山記念総合病院
新前橋病院 アドンス
◆・ストーリー
永島(三上博史)は、大学研究所でミトコンドリアの研究に励んでいたが、
結婚記念日に妻の聖美(葉月里緒菜)が交通事故で脳死状態となる。
茫然となる長島の前に、腎臓を移植の為に摘出して欲しいと、
コーディネーターの小田切(万田久子)と医師の吉住(別所哲也)が依頼してくる。
永島は肝臓も同時に摘出する事を条件にして応じる。
聖美の細胞を培養して復活させようとしていたのだ。
執念が実り、ついに聖美が復活したが、それはミトコンドリアが実体化したものであり、
驚愕の事実を永島に教える。聖美は生前からミトコンドリアEVEの支配下にあったのだ。
ミトコンドリアは自由に活動を始め、助手の朝倉(中嶋朋子)の身体を乗っ取り、
学会で真実と恐ろしい野望を人間達に語りかける。
◆・レビュー
冒頭の朝倉が小学生を対象にした科学教室の話の中の、カタツムリの体内の寄生虫の
例え話しが、その後の人間とミトコンドリアとの関係、そしてこれから起こる事件を示唆している。
人間といえども、自然界を構成している生物の一員に過ぎないのだ。
ミトコンドリアEVEは、学会の会場で、病院内で、妨害する人間の体内のミトコンドリアを
コントロールして発火、燃焼させる。まるでミトコンドリアに不可能はないようで、抵抗は
無意味に見えて来る。ある意味、「ボーグ」よりも恐ろしい存在なのだ。
万物の霊長と人間が勝手に信じているだけで、その人間の支配者であり、自由に
コントロールして、奴隷、家畜同然の地位にする事が可能な存在として、この作品では
扱われている。
永島と聖美、2人の出会いから、死亡から復活に向けた永島の行動まで、全てが
ミトコンドリアEVEによって仕組まれていた物だったのだが、最後には二人の「互いに信じあう心」
が作用して決着する事で、人間らしさを感じるシーンで、何かホッとする。
永島役の三上博史は、ミトコンドリアの研究者として優秀な人材であるが故に、
妻の聖美の死を受け入れられずに、復活に取りつかれてしまう、まるでマッドサイエンティストの
ような狂気と執着を見せるのだが、キチガイというよりは、妻の事しか考えられず周囲が
見えなくなってしまい、憔悴しつつも、ひたむきな姿を演じる姿は「予言」で見せたのと同様の
熱演が光る。
ミトコンドリアに身体を乗っ取られた朝倉が、上から目線で、人間達に向かって冷たく
語りかけるシーンは秀逸である。朝倉役を演じた中嶋朋子の目付き、顔の表情、話し方、
それまでの真面目な助手の演技から一転した怪演ともいえる演技は見事であり、
このシーンだけでも何か賞を与えたくなってくる。
今から18年前の1994年に、深夜、フジテレビで放送された「音楽旅行」の
番組ナビゲーターであり、テーマ曲「パヒュームを残せない」を歌っていた「佐伯伽耶」が、
ナース役で、4か所に登場している。聖美の入院直後のベッドの整理。脳死状態の診察。
父の見舞い。死亡確認の場の4シーンである。
セリフは「はい」のたった一言だが、ファンにとっては貴重な映像である。
★・点数 60点
2012-12-24 13:45
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