ウルトラQ・第12話「鳥を見た」 [ウルトラQ]

第12話「鳥を見た」

監督 中川晴之助  脚本 山田正弘 特殊技術 川上景司
出演 佐原健二 桜井浩子 西條康彦 江川宇礼雄
ゲスト出演 中山豊 ひがた一夫 勝本圭一郎 

ラルゲユース

◆・ストーリー

 ある日、夜が明けると動物園から動物がすべて消えてしまっていた。
飼育係が「鳥を見た」という意味不明の言葉を残してこと切れる。
その頃、漁村に不気味な帆船が流れ着くが、航海日記を調べると998年前のもので、
船内には一匹の鳥が居ただけだった。村の少年が飼育して可愛がるが、やがて恐ろしい
事態に発展する。



◆・レビュー

 鳥が動物園や襲う時、鳥の視点で見ている映像に恐怖を感じるかもしれない。
一瞬、平成ガメラシリーズでギャオスが地上の生物を襲うシーンを連想したが、
予算の制約がある中で、上手い撮り方だと思う。
妖気が漂ってくるような不気味な帆船ももっと見たかったし、漁村の風景も素朴で、
なかなか良いロケ地を選んだなと思う。

 なぜか、万城目と一平が漁民たちに事情聴取を行っている奇妙なシーンが入る。
どうみても警察官か記者か探偵の行動としか見えないのだが、それに航海日誌を
持ち出してしまい勝手に分析を始めるが、民間人がそんな事をして良いのだろうか?
 いつもスポーツカーで、由利子と一緒に現場に駆け付けるが、大手新聞社ならば
自社の車か契約しているハイヤーがあるはずで、一々車の運転を頼む必要が無いはず
なのに、この二人は本業の方はどうしているのだろうか?
 この二人は民間航空会社のパイロットと助手であって、送迎のハイヤーや新聞社の
運転手ではないのだ。

 大きくなったら恐怖の怪鳥だが、この少年にとっては自分が飼っている可愛い小鳥の
ままなのだ。どんなペットでも、飼い主と他人では見る尺度が異なるのはよくある事で、
このギャップの大きさがアンバランスな世界に相応しい展開と設定である。
そういう視点で見ると結構面白いのだが、いかんせん、万城目と一平の職業不詳の行動と
越権行為が作品を台無しにしているような感じがする。

 バックに流れる音楽に哀愁が漂い、まるで少年時代の純真だった頃の懐かしい想い出を
振り返っているような感覚を持たせてくれて心が和む。

◆・点数80点
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