怪奇大作戦 第4話「恐怖の電話」 [怪奇大作戦]

●・第4話「恐怖の電話」

監督 実相寺昭雄  脚本 佐々木守  特撮 大木淳

出演  岸田森  勝呂誉 松山省二  原保美 小橋玲子 小林昭二
ゲスト出演  桜井浩子

◆・ストーリー

 電話に出た人が突然、炎上する事件が連続する。
共通するのは、滝口令子(桜井浩子)が傍に居た事とパルス音が事前に発生する事
だけだった。牧は電話を使い超音波を殺人光線に変えるのではと推理を組み立てて
調査にあたる。

◆・レビュー

 我々が普段利用している電話機を利用する通常では考えられない殺人方法の
アイデアが素晴らしい。皆が何気なく普通に使っていて、誰も疑問や不安を感じない。
そのような日常の中に事件が潜むのが怪奇大作戦らしい。
 この回の見所は、ウルトラQ、ウルトラマンのヒロインだった桜井浩子が、
全く違った役柄、暗く思い詰めた表情のシリアスな役柄で出ている事である。
言葉では無く表情や雰囲気で演技していると思ってみると結構良いと思う。

 冷静なはずの牧が、なぜかこの回では、非常にヒステリックな強い調子で詰問し、
まるで犯罪者の取り調べのような接し方をするのには強い違和感を感じる。
見ていて不快感を受ける人も居るだろう。番組の企画段階で、牧史郎(岸田森)の
キャラクター設定をする際に、全編を通じてこのような方向付けをしなかったのは
正解だったと思う。
 戦時中に旧日本軍が小笠原諸島に隠した財宝を一人占めしようと企んだ犯人が、
戦友を次々と殺すのだが、まだ、犯罪の起因も犯罪者の役割も、太平洋戦争の頃の
出来事が絡んでくるという設定に、時代背景を感じる。

 なお、この第4回を最後に「子役(中島洋)」が出なくなるが、これは正解であろう。
大人を対象にしたSF番組なのに、未成年の子供をマスコットか見習いのような
役割で登場させるのは、国内外のSF番組でよく見られる設定だが、全作品で番組の
品と質を落とし、ファンをがっかりさせる要因となっているのだから。


★・点数 60点
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