ウルトラQ・第5話「ペギラが来た」   [ウルトラQ]

第5話「ペギラが来た」

監督 野長瀬三摩地 脚本 山田正弘 特殊技術 川上景司
出演 佐原健二  
ゲスト出演  田村奈巳 松本克平 森山周一郎 伊吹徹 黒木順

冷凍怪獣 ぺギラ

◆・ストーリー

 南極基地の越冬隊員で3年前に失踪した野村隊員の消息を突き止める目的で、万城目は
極地観測隊に参加する。ある日、雪上車で基地を飛び出した久原隊員(田村奈美)の後を
隊長達と追うが、マイナス130度の冷凍光線を吐く怪獣ぺギラに襲われる。
 野村隊員の変死体が見つかった場所で、不思議な事に3年間生き伸びていた犬のサブローを
調べたところ、ペギラが嫌いなコケを食べていたのが判明、そこからぺギミンHを開発し撃退に
成功する。


◆・レビュー

 犬のサブローがぺギラの嫌いなコケを食べて生きており、それを使って撃退するという
設定は面白いし、人間がウルトラマンやウルトラセブンに頼らないで怪獣を追っ払う為の
闘い方を学べるのが良いと思う。

 どんな動物にも必ず嫌いな物が一つある。怪獣に襲われたらそれを探す。
というナレーションが流れるが、しかしよく考えたら、見つける前にやられてしまう可能性の
方が高く、逃げるのが精一杯で、嫌いな物を探す余裕などないかもしれないと思う。
なんとか鑑賞に耐えられるセットに、本当に南極へロケに行ったのではと思わせるような
特撮技術も見所の一つである。当時としては相当、よく出来ている力作として評価したい。

 南極観測船の所属は海上自衛隊である。
学者や研究者、医者などの越冬基地関連の関係者などを除いて、船の航海、資材の運搬、
ヘリの操縦、などは海自の隊員が行っている。
そのような船に、本業が民間航空会社のセスナのパイロットで、カメラマンやジャーナリスト
としての取材実績が皆無の人間に、一の谷博士の紹介があったとしても特別取材班として
乗船の許可が下りるなど絶対に有り得ない。
しかも失踪した野村隊員の消息を突き止めるのが目的というが、二人の接点が不明という
おまけつきだ。そんな探偵や冒険家のような事は万城目の仕事ではない。
 
 一般人が個人的な興味や関心だけで観測隊に参加可能とは、その方がアンバランスな
世界だと思う。しかも越冬隊に参加してるのなら、会社の方は長期休暇を取っているはずだ。
有給休暇を何十日連続でとれるのか知らないが、本業そっちのけで南極に行けるんだから
【 星川航空 】は実に良い会社だ。
 民間航空会社のパイロットという役柄設定がここでも相当なネックになっているのが判る。
今回に関しても、野村隊員の婚約者だった久原羊子隊員を軸にストーリーを構成した方が
良かったのではなかろうか。

 夜中のペギラが現れるシーン、空中に舞い上がる雪上車、
 行方不明になった隊員が氷漬けで基地に戻ってきたり、
 またロケット発射ではギリギリまでぺギラを引き付けるシーンなど、
子供のころは結構怖かったし、緊迫感を持って観ていたのを記憶している。
蛇足だが、久原洋子隊員役の「田村奈己」凄く奇麗だ。佐原健二は彼女の
身体に触り過ぎだと思うがどうだろう。

◆・点数80点

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