ウルトラマン第1話「ウルトラ作戦第一号」 [ウルトラマン]

◆・第1話 ウルトラ作戦第一号

監督 円谷一  脚本 関沢新一 金城哲夫  特撮 高野宏一

出演 ムラマツキャップ(小林昭二) ハヤタ(黒部進) アラシ(石井伊吉)
    イデ(二瓶正也) フジ(桜井浩子) 星野少年(津沢彰秀)
 
宇宙怪獣べムラ-

◆・ストーリー

 ある夜、宇宙から湖に青い球が落下した。追跡していたパトロール中のハヤタ隊員の
乗ったヴィートルに、赤い球が追突して、ハヤタは命を落としてしまう。
その赤い球は怪獣を追って宇宙からやってきたM78星雲の宇宙人だった。
宇宙人は自らのミスが原因だった事から、自分の命をハヤタに与えて一心同体となり、
地球の平和の為に活動するようになる。


◆・レビュー

 パリに本部がある国際警察機構の日本支部の5人の隊員で構成される「科学特捜隊」
(以後、科特隊)の活躍がメインとなる。科特隊は、宇宙の、あらゆる侵略から地球を防衛
する重大な任務を任されている。

 この第1回脚本に、東宝特撮作品で実績のある関沢新一を持ってきた所に、ウルトラマン
に対する力の入れ方が伺える。第1回からハヤタを軸にして物語が進行していく。
ヴィートルの墜落爆破によって行方不明のはずの、ハヤタからの連絡を受けてフジ隊員が
特殊潜航艇を運んでくる。本来、キャップの命令を受けて出動するべきなのに、連絡や確認も
一切しないのはなぜだろう。命令系統がデタラメなのだが、規律が全くないのだ。
 しかも、べムラ-攻撃の作戦の立案から具体的な指示までハヤタが行うのだ。
それを当然のことのように進行してしまう。これでは組織として機能しないと思われるが、
この物語の主役はハヤタであり、科学特捜隊の中での、ハヤタの存在価値の重要さを象徴
するという意味で、また隊員各位の力関係を理解する上では効果があったと思う。

 この第1回で注目するべきは、やはり特殊撮影部分であろう。S-16とヴィートルの
べムラ-攻撃のシーン、ウルトラマンとハヤタの会話のシーン、赤い球に包まれたハヤタ、
等など。当時としては優れた映像表現だったと思う。今観ると、特撮スタジオのプールで
撮ってるだけなのだが、湖畔のロケシーンと、映像が上手く合体してるのが良く判る。

 それまで、映画館でしか観る事が出来なかった映像が、世界が、テレビを通してお茶の間で
簡単に見られるようになった記念すべき第1回であった。

★・点数60点

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