ウルトラマン 「第21話 噴煙突破せよ」 [ウルトラマン]

◆・第21話 噴煙突破せよ

監督 樋口祐三  脚本 海堂太朗  特撮 高野宏一

出演 ムラマツキャップ(小林昭二) ハヤタ(黒部進) アラシ(石井伊吉)
    イデ(二瓶正也) フジ(桜井浩子) 星野少年(津沢彰秀)

ゲスト出演 大塚周夫 河辺昌義  久保征四郎 皆川和子 清水美帆

毒ガス怪獣ケムラー

◆・ストーリー

 大武山で異常な現象が続発していた。
調査に向かったフジ隊員の前に怪獣が出現。口から噴煙をまき散らし暴れる凶暴な怪獣の
前には、ウルトラマンも歯が立たず万事休すと思われたが、イデが発明したマッドバズーカ
によって退治する事が出来た。


◆・レビュー

 この回、ハヤタの規律無視としか思えない行動の数々に対して、何も処分しないのだろうか。
消息不明で周囲が心配しているのだから、無事ならば、まず科特隊に出頭して状況を報告
するのが正しい。タイムカードは無いようだが、直接の上司であるムラマツキャップには
「自分は無事である」旨伝えるのは義務であり、組織の常識である。そういった一連の報告を
しないで、フジ隊員を直接病院にお見舞いに向かうとは、あまりに自分勝手な行動として、
処分されるのが組織としての対応ではなかろうか。地球の平和と安全を守る業務に携わる
組織なのだから、他の団体よりも規律や義務等に関しては相当に厳しいのが普通だと思う
のだが、これでは青少年に自分勝手な行動を助長する事になる。
この回を制作担当したスタッフは、そのような感覚が欠けているのではないか。

 また、出動した陸自隊員は、なぜ防毒マスクをしないのか?
それと民間機が怪獣に衝突して爆破するシーンがあるが、怪獣が暴れている地点の真上を
超低空飛行するなど絶対にあり得ない。こういった点を考慮すると、この回は企画もシナリオも
制作もメチャクチャ、デタラメで、ただ、怪獣を出して暴れまくらせ、それを退治する。
その周辺の展開や筋書きはどうでも良いという構想で作ったとしか思えない。
ウルトラマンを論じる中で、「緻密なシナリオ」を高く評価する向きもあるようだが、
【第9話電光石火作戦】 【第13話オイルSOS】と同様に、その評価には疑問符と異論を
感じざるを得ないのだ。まさか番組制作の45年後に、なんだ~これは?などと批判や批評を
されるとは全く予想していなかったに違いない。本当に良い作品は数十年経っても感銘を
与えるものだと指摘しておこう。
 ケムラーは、イデ隊員が考案した「マッドバズーカ」の急所を狙った一撃で倒す。
人間はウルトラマンの力に頼らずに勝ったのである。

★・点数5点
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