ウルトラマン 第26話 「怪獣殿下/前編」 [ウルトラマン]

◆・第26話 怪獣殿下/前編

監督 円谷一  脚本 金城哲夫 若槻文三  特撮 高野宏一

出演 ムラマツキャップ(小林昭二) ハヤタ(黒部進) アラシ(石井伊吉)
    イデ(二瓶正也) フジ(桜井浩子)

ゲスト出演 富田浩太郎 稲吉千春 布地由起江 江島和子 加藤勉

古代怪獣ゴモラ 怪奇植物スフラン

協力 大阪タワー(株)

◆・ストーリー

 ジョンスン島で、中谷教授(富田浩太郎)の学術調査隊が古代怪獣「ゴモラ」の
生け捕りに成功した。万博に展示する為に科特隊はヴィートルを使用して輸送に
協力する事になり、大阪まで空輸してくるが、麻酔から覚めたゴモラが大暴れした
為に、止む無く地上に落下させる。


◆・レビュー

 怪獣殿下(稲吉千春)の登場である。怪獣キチガイとも呼ばれている。
ゴモラは、1億5千年前に実在した怪獣の末裔だが、生け捕りにして日本まで運ぶのでは
なくて、現地で飼育&研究した方が良いのに、我儘な学者の為に大騒動に発展してしまう
のだ。万博で大勢の人に見てもらいたいとは、なんだか半分は興行主みたいではないか。
 空から降ってきたのではなくて、もともと地中か地表で生息している体重2万トンの生物が、
2千M上空から落下して叩きつけられたら、ペチャンコに潰れて死ぬはず。と誰でも判るはずで、

 脚本段階で見直しがあってしかるべきと思う。つまり、子供対象とか怪獣物と言う事で、
荒唐無稽なストーリー展開が通ってしまったのならば、ウルトラマンの評価自体も下げられ
ても仕方がないと思う。ついでに指摘すれば、もしゴモラが目覚めて暴れなければ、無事に
日本まで運んでしまった可能性が高い。
 ヴィートル3機で2万トンの物を空中輸送出来る。単純計算すると1機でも6千6百トン弱の
積載量に相当する負荷が掛かっているのだから、荒唐無稽&妄想特撮ドラマといえよう。
1トン爆弾なら6千6百発、カミカゼ特攻のゼロ戦が積んだ250キロ爆弾ならば、2万6千発だ。
ヴィートルたった1機でB29の大編隊に相当する積載量が可能となるのだ。
いかに途方もない数字なのが判ろう。

 非常に興味深いのは、調査団に同行したアラシの服装である。南方で熱いはずなのに、
前回の雪の日本アルプスの時と同じ仕様の制服を着用しているのだ。なるほど、振り返って
みると、科特隊員は、土地や季節や天候に関係なく、屋外でも、室内でも、いつも同じ制服だ。
夏冬兼用どころか、全ての気象条件に対応可能な制服としか思えないのだが、この季節感の
無さもまた不思議である。

 この回から星野少年が登場しなくなり、その為に、以降の内容が充実した物になっていく。


★・点数70点(旧友の稲吉千春君が出てるのでおまけ)
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