エコエコアザラク 第1話「黒魔術の少女」 THE―WICH [エコエコアザラク]

 第1話「黒魔術の少女」THE―WICH

監督 清水厚   脚本 小中千昭

出演  佐伯日菜子  北川悠仁  三田あいり
     小林正善  堀川早苗

協力 山野愛子美容芸術短大

◆・ストーリー

 ミサ(佐伯日菜子)の脳裏に自殺死体のビジョンが映る。
ミサは自殺者が続発する私立聖ヶ丘(ひじりがおか)高校へ転入し事件の解決を図ろうとする。
自殺者には同じ中学の出身者という共通点があり、背後には魔術的な原因があったのだ。
ミサは生徒達を悪魔から守るために校内各所に「サトールの法陣」を描くが、悪魔を呼び出す
呪文と勘違いしたクラスメート達・丈人(北川悠仁)博美(三田あいり)郁男(小林正善)が
消してしまった為に、突如現れた悪魔との闘いで窮地に陥る。

 事件を解決した後、ミサは「エコエコアザラク、エコエコザメラク」と謎の呪文を唱えながら
去っていく。
◆・レビュー

 冒頭から、ミサは「魔術を使う少女・黒井ミサ」として存在し日常生活を送り、
私立聖ヶ丘高校の生徒として登校しているのだが、クラスメートの誰もミサが転入してきた
記憶がない。他のTVドラマのような出演者の人物紹介や物語の説明や、エコエコアザラク
の呪文の意味の解説も全くない。これらはすでに既存の事実として存在する。
観る者も、そのような事実と状況を承知している事を前提として作品に接するのが望ましい。
当然の事だが、劇場版・第1&2作のように、ミサ自身も自分が持っている魔術の能力に
覚醒していない段階ではなく、行く先々には不思議な事件を解決する目的と義務感をもって
現れる。また周囲には、大人びた雰囲気と冷静な態度で接し、同級生と比較して精神的に
自立しているような人物設定である。
 
 この第1回では、中学時代にいじめられていた生徒が同級生に復讐する為に、生半可な
知識で黒魔術を使った為に呼び出されてしまった下級な悪魔を退治する為にミサは転向
してきた。つまり、これから何かが起こるのではなくて、すでに第1話から見えない強大な
敵との闘いは始まっていると理解すると作品全体を把握出来て、更に面白さが増すはずだ。

中学生の時に虐められた仕返しに黒魔術を使うという方法が現実離れしているが、
ここで大切なのは「やった側は忘れても、やられた側は忘れずに覚えている」という事だ。
もう3年経っているのにと思うかもしれないが、3年経ったら恨み辛みが消滅するか全て水に
流す等というお約束や方程式など存在しない。災害は忘れたころにやって来ると言い伝え
られているが、復讐、報復、仕返しと云った類も同じように仕掛けるのが、ここでは効果的
だったのだ。そしてミサは、普通の女子高生ではなく怪しく登場し、悪魔との対決場面では、
ホラー作品らしいオドロオドロしさが見事に描写されている。
この事件を切っ掛けにして、怖がられるのではなくて、仲好しのクラスメートが出来る。

★・点数・60点
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